弓道稽古のガイドライン(令和5年版)
埼玉県弓道連盟
令和5年2月25日
令和2年(2020年)に日本で初めての新型コロナウイルス感染者が報告されてから3年が過ぎました。この間、ワクチンや経口薬の開発等も行われてきましたが新規感染者数は増減を繰り返しています。国内では徐々にウィズコロナへの対応が進められていますが、ウイルス変異株発生のおそれもあって今後の見通しは予断を許しません。
埼玉県弓道連盟では、日本社会の対策緩和措置のもとでどのように諸活動を行うべきかを、あらためて会員のみなさまにお示しし会員の安心安全の指針としたいと考え、「弓道稽古のガイドライン(令和5年版)」を作成いたしました。
本ガイドライン作成の基本的な考え方は以下の通りです。この考え方のもとで会員のみなさんがお互いに協力しながら引き続き感染防止に努めていただくことをお願いします。
① 埼玉県弓道連盟会員の半数以上は60歳以上であり、本人だけでなく、会員の家族も含めて一般社会より感染後の重症化・後遺症等のリスクが高い。従って事業の実施・稽古等においてはこうした会員の安全・安心を第一に考慮しなければならない。
② 弓道は間口が広く開いた道場での活動を行うので他競技と比較して競技中の感染リスクは高くないが、その反面、控え場所等を含めて体育館等と比較して狭い空間での活動でもあり、三密回避には利用者の共通の理解が欠かせない。
③ 埼玉県は他都道府県と比較して県民一人あたりの医療資源が少なく、一旦感染爆発の状況になった場合は医療崩壊を招くリスクが高い。
④ 本ガイドラインは上記の条件を考慮した上での独自の競技団体である埼玉県弓道連盟の指針(申し合わせ事項)として会員の安全・安心を守るために定められるものである。
⑤ 感染状況は地域による違いもあり、日々変わるものでもある。従ってその時々の状況を踏まえながら日々対策を検討しながら活動を行わなければならない。今後はその意味で、支部・連盟・会員それぞれが、指示を待つのではなく自主的に考えなければならない状況が生まれる。
【 基本原則 】
・埼弓連主催の競技会・講習会・審査会については現在行われている「指針」を基本としながらも、状況の変化に応じて各専門委員会が実施内容をその都度検討する。
・支部・各道場での事業・稽古はこのガイドラインにある基本的な考え方をもとに、その都度どのような感染対策が妥当かを検討しながら行う。
・他の道場での稽古等についてはコロナ禍前の状況に戻し一律に制限を設けることはしないが、当該道場の広狭、会員数、地域の感染状況等の理由で、当該道場が他の道場所属会員の稽古が難しいと判断する場合は、その判断を尊重する。
・埼玉県立武道館・大宮公園弓道場の利用はコロナ禍前の状況に戻す。ただし、管理者が設定する条件は守らなければならない。特に大宮公園弓道場については利用人数の制限等が設けられることがあるので注意すること。
・以下に該当する者は稽古を行わない。
① コロナ陽性者(陽性後一定期間後に陰性が確認されない場合を含む)
② 「濃厚接触者」として感染が疑われる者で陰性が確認されない者
③ 体調がよくない場合(発熱、咳、咽頭痛、倦怠感、味覚障害などの症状がある場合)
・稽古を行う場合は道場に備え付けるノートに、氏名、連絡先(電話番号)、稽古を行った日時を記録する。これは道場でクラスターが発生しないための措置になる。
・稽古を行った後に感染が判明した場合、当該会員(本人からの連絡が難しい場合は同居家族等連絡ができる者)はただちに所属道場責任者にその旨を伝える。道場責任者は必要な情報を支部長に伝える。支部長は埼弓連会長・理事長に性別・年齢・所属道場・陽性判明日を伝える。
・稽古を行った者の中から感染者が出た場合には、クラスターが発生していないかを確認し、練習の休止等必要な措置をとる。
【 道場利用方法 】
各道場においては、道場の広狭、会員数等を考慮しながら三密の状態が発生しないように道場利用方法を定める。その際、以下のような点を考慮する。
1、三密が発生しない限度の利用制限人数を定める。
2、練習を行う場合はノートに、氏名、連絡先(電話番号)、練習時間を記入する。
6、手洗い場には石鹸を用意する。タオルは設置せず各自が持参する。
7、できれば道場内にアルコール消毒液を用意する。
以上の点を組み合わせた利用方法を決め、会員に周知する。(掲示も行う)
【各支部・各道場での事業展開について】
各支部、各道場での事業については、以下の点をふまえて実施する。
① 埼弓連ガイドライン(令和5年版)を参考にして手引きを作成し、計画を立てる。
② 三密を避け、行射以外の場ではマスクを着用することを原則とする。
③ うがい、手洗い、手指消毒等の基本的感染対策を励行する。
④ 参加者の検温等の健康観察を行う。
⑤ 昼食等の際は黙食を励行する。
⑥ 主催者は参加者の中から感染者が発生した場合の対応を事前に確認しておく。
⑦ 初心者教室(弓道教室)開催にあたっては、「コロナ禍における弓道教室の手引き」を参考にする。
【事業参加及び稽古を行う際の留意点】
1、家で着替えてくることで更衣室を利用しなくて済むようにする。
2、出入口、窓を開放した状態で稽古を行う。
3、マスクを持参し、控えではマスクを着用することを原則とする(当日の気温・湿度等により健康に配慮して実施する)。夏季稽古の際には熱中症に注意してマスクをはずしての稽古も可とする。
4、指導を行う場合には密が発生しないように配慮しマスクを着用する等の配慮を行う。
5、必要以外の会話は行わない。
6、他人の私物・弓具に触らない。(筆粉・ギリ粉は共用しない、矢取りは各自が行う)
7、初心者であっても弓具を共用しないようにする。
8、練習開始前後には手洗い・うがいを行い、以後も矢取などの機会にこまめに行う。
9、稽古中に限らず、準備・片付け等においても三密を避けることを心掛ける。
10、的張りが三密の状況を発生させないように工夫を行う。
11、ゴミは各自が持ち帰る。
12、矢拭きタオルは、毎日交換する。
13、行射と行射の間に待機する場合は、相互の間隔を十分にとる。
今後もウィズコロナのもとでの生活が当分続くと考えられます。その際、様々な面での「緩み」が出ることも予想されます。会員同士の連帯と協力で大事な命(健康)と弓道の世界を守り、未来へ続く一歩を歩んでいきましょう。
迷った時には必ず周りの者と相談して下さい。